スクフェス発表会を見て思ったラブライブ!シリーズについて

先日TGSにて行われたスクフェス新情報発表会。スクフェスだけでなく「ラブライブ!」シリーズそのものに大きな衝撃を与えた日になったが、今回の件について自分が思ったことをまとめる。
ツイッターの方でいいかなと思ったんだけど今回ばかりは書きたいことが多かったので。

 

 

・「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」の発表

 


「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバルALL STARS」特報ムービー

 

去年のスクフェス感謝祭 in 大阪で発表された3DCG搭載スクフェスはアプリ刷新と言う形で実現。
スクフェスというアプリ自体はリリースから4年が経過しており既存のアプリに3DCGを実装するのはかなり難しいだろうなーって思っていたのでこれは予想通り。最近スクフェスIDなるものが急に出てきたしね。
今年6月に行われたスクフェス感謝祭では画像のみだったが今回は9人が踊る映像も公開された。自分の感想としてはCGの出来はまずまず、頭身高めなのはダンスを映えさせる為なのか、表情に関してはアケフェスより好みかもしれない、モーションがちょっと硬いのでリリースまでにもう少し頑張って欲しい、といった感じ。まぁ9人で踊らせてこれなら全然いける出来だとは思う。
ただ、自分としてはキャラ物音ゲーアプリにおいて大事なのは3DCGよりもキャラゲーとしてどれだけ完成されてるかという点にあると思う。スクフェスはキャラ物音ゲーの先駆者だが、最近のキャラ物音ゲーはどちらかというとデレステをモデルに作られてる物が多いだろう。プレイしてないので多くは書けないがデレステに関しては完成度の高い3DCG以外にもルーム機能などキャラゲーとして楽しめる要素も多くある。また、今年の春にヒットしたバンドリの音ゲー「ガルパ」。こちらは音ゲー中の3DCGはないが、会話シーンにクオリティの高いLive2Dを使用している。さらに特定のキャラ同士だとスキル発動時にキャラ同士の掛け合いが発生するのでこちらもキャラゲー要素がかなり強いゲームになっているだろう。
リリース当初のスクフェスは競合相手がいなくて音ゲーだけなら無課金で楽しめるゲームというのも当時は珍しかったのでしばらくは独走状態だった。しかし最近では競争相手も増えてきて更にそれらに比べるとパッとしない点も多い為アクティブユーザーが減少する結果になっている。ハッキリといってしまうと「ラブライブ!」のキャラと曲で遊べる以外のアドバンテージがこのゲームにはない。(あとは動作が軽いことぐらいか)
では、そんな状況を打開する為に作られた「スクスタ」はどうなっているのか?今回の発表でわかった点は以下の通りであった。

 

・9人のフォーメーションダンスが楽しめる

・オリジナルストーリー

・カスタマイズ性の高い育成システム

 

フォーメーションダンスに関しては前述した通り。


「オリジナルストーリー」はAqoursだけでなくμ'sのボイスもあり、それぞれのメンバーと親交を深める話、μ'sとAqoursが同年代のクロスオーバーストーリーもあるとのことらしい。後者に関しては「ラブライブ!サンシャイン!!」という作品を根底からひっくり返しかねないタブー行為に近いのだが、自分としてはスパロボみたいなものだと思っているのでそこまで重くは考えてない。ゲームだし。むしろスクフェスのストーリーが毒に薬にもならなかったので(見る価値がないというわけではない。ヒフミ回はアニメでできなかったからこそ響いたものがあった)、このクロスオーバーはぶっ飛んだ出来にしてほしいくらいである。前者の1対1のストーリーは通称「あなた」或いは「スクフェスちゃん」の復権を目指してるのだろうか。G‘s誌面では「あなた」という設定は生きているのだがスクフェスでは序盤だけは存在感があったのものの、サイドストーリー除けば無に等しい存在になっている。偏見ではあるのだがラブライブ!は俺嫁的な人気よりはキャラ同士の百合的要素が人気だと思っているのでここに力入れなくても良くない?とはちょっと思ってる。(と言ってもスクスタのプレーヤーは強制的に女の子になるらしいが)
もう1つは「育成要素の強化」。ただ、今回の発表ではイマイチよくわからなかった。キャラ数も増えたこともありガチャは衣装ゲットの為に回してステータスはまた別、といった感じなのだろうか。ステータス「だけ」に響くアイテムをガチャで手に入れるようにしてしまうとユーザーの課金欲がかなり落ちてしまうのでそこは避けて欲しいところである。もちろん衣装とステータスが紐付いてる可能性もあるが。
スクフェスとも連動するらしくスクフェスをプレイしてるとスクスタにいいことがあるが今回は詳細を発表しなかった。引き継ぎ要素がわからない限りスクスタに向けて課金を控えるユーザーも出そうなものだが⋯その辺りわかっているんだろうか。あとスクスタがリリースしたあともスクフェスは並行するとのこと。スクスタが軌道に乗ってしまうとスクフェスの方は徐々にフェードアウトしそうではあるが。

いまのスクフェスがキャラ物音ゲーとしてはかなり地味であることは否めないので新しい風を吹かせるという意味でも今回のスクスタは楽しみである、が⋯自分はあまり蟹を信用してないということもあり結構心配な面もある。2018年リリースとのことだが春先に間に合わせるのは⋯厳しいかな。スクフェスリリース日の4月15日にリリースとかだったら頑張ったねって言いたい。

 

・虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のキャストを発表

 

どちらかというとラブライブ!シリーズの新展開という扱いになるのだろうか。
以前より発表されていたスクフェス発の新スクールアイドルである虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のキャストが発表された。
μ'sにしろAqoursにしろ1人は経験者枠がいたが今回は果林役である久保田未夢氏がその枠になるのだろう。発表を聞いた時は結構驚いた。
またμ'sは声優、歌手、グラビアアイドルなど、Aqoursは声優兼舞台女優、女優、アニソン歌手などそれまで声優として活動していなかった人間をキャスティングしていたのに対し、今回は新人とはいえ声優メインで活動している人間が多かったのが印象的だった。
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会はμ'sやAqoursとは異なり、グループ活動せず全員がソロで活動している、毎月ランキングがある、G’sではなくファミ通や電撃などで展開されているといったどことなくゲームメインを感じさせる要素がある。
ライブは?CDは?というかそもそも曲作られるの?といった疑問が出てくるが、今後の彼女たちの活動は公開生放送で発表されるらしい。
あと、こんなこと言うのもあれだけどこの話題は次に書く話題に若干食われ気味だった気がする。


μ'sのリーダーとAqoursのリーダーが共演

 

μ'sのリーダー高坂穂乃果役としての新田恵海さん、Aqoursのリーダー高海千歌役としての伊波杏樹さんが同じ舞台に立った。これだけで今回の発表会が「ラブライブ!」シリーズにおいてかなり衝撃的な出来事だったのは間違いないと思う。
作品内ではAqoursというグループの成り立ち上、キャラがμ'sに触れることは多くあったが、キャスト同士が触れることは滅多になかった(みもりんやりっぴーはアニソン関係のラジオをやっているのでそこで名前にあがることはあったが)
お互い一切干渉してなかったのであらぬ噂が流れていたがお互い話すこと自体はあったとのこと。そりゃそうだよね(去年のシンガポールのイベントなんてAqours2年組のトークのあとにえみつんライブだったし)
今回のスクスタでμ'sの新録ボイスがあることもあり、「ラブライブ!」シリーズではアニメや曲のリリース、ライブといった展開は一区切りってことになってもゲームの収録は行いますというスタンスになるだろう。プロジェクトが終わらなければという前提の話になるがAqoursもいずれはそうなっていくのだろう。
この2人の共演、いろいろな意見はあるだろうが自分の意見としては素直に嬉しい。あんちゃん自身もμ'sが好きで「ラブライブ!サンシャイン!!」のオーディションを受けたってことはインタビューで語っていたが、今回の発表会でラブライブシリーズの今後を語るえみつんを見るあんちゃんの眼差しでそれが嘘ではないんだなと伝わってきたので、それが観れただけでも今回の共演には意味があったと感じた。


総評

 

スクフェスの発表といえば「◯◯万人突破しましたー。記念ログインボーナスで石配りまーす」というテンプレ的なことしかなかったので、今回は今までの中で一番中身がある発表会ではあった。
虹ヶ崎のスクールアイドルについてはわからない点も多いし、自分としてはあまり追うつもりもないのだが、どんなもんか知りたいから放送自体は見てみようかなと思う。

で、今回気になったのは今後のμ'sの扱い方。スクスタでは同世代という扱いでAqoursと同年代のスクールアイドルになったりして、μ'sという存在が大きい人ほど抵抗感があるんじゃないかとは思う。実際自分も去年の今頃にこんなことされたら複雑な気持ちの方が大きかったと思う。いま複雑な気持ちになっていないのは自分の中でμ'sを思い出に昇華できたからだと思うし、やっぱりμ'sを重く扱いすぎてるのかなと感じることが最近多々あったので。怒られるかもしれないけどもうちょっとμ'sのことをフランクに扱っていいんだよね。サンシャイン一期で個人的に「うーん」となったのがあまりにもμ'sを神格化しすぎたからだし。劇場版で高坂穂乃果はスクールアイドルの未来に繋げる為に歌った。でも、その願いはμ'sがあまりにも大きな存在になり過ぎた故に呪いに近いものになってるんじゃないかなと最近感じてる。本来あの劇場版はμ'sやA-RISEがいなくてもスクールアイドルがずっと続いていきますようにって話だったのに。それって穂乃果の本意じゃないと思うんだよね。
μ'sが好き、Aqoursが好き、どっちも好きだよ、いろいろな人がいると思う。別にμ'sが好きでAqoursは興味ないよっていうのは人の自由だし問題あると思う。ただ、ラブライブ!はμ'sだけのものだっていうのはなんか違う。というかそれって高坂穂乃果の願いに反してませんか?と言いたくなる時がある。
だからスクスタでμ'sがAqoursと共演するのは、μ'sとそれ以外のスクールアイドルの壁を取っ払うって意味じゃ大いに結構どんどんやってくれって感じ。どうしても納得できない人は踏ん切りつけるだろうし。
もちろんアニメはアニメでμ'sの背中を追いかけるのをやめたAqoursがどんな道を歩むのかは楽しみではある。それはそれ、これはこれ。

あと、これは結果論に過ぎないけど、このタイミングまでμ'sとAqoursを共演させなかったのは良かったんじゃないかなと。
もし最初から絡んでいたとしても結局七光りがどうだって言われることは変わらなかったと思う。初期のAqoursはμ'sがいたから追ってる人が大半を占めていたのは間違いない。でもこの1年、AqoursはAqrousにしか出せない輝きを見せてくれた。可能性を感じさせてくれた。当然ファンから見た1年と興味ない人間から見た1年では重みが全く違うのだが。
今のAqoursは自分の足で立てている。そんな今だからこそAqoursのリーダー高海千歌役の伊波杏樹がμ'sのリーダー高坂穂乃果役の新田恵海の隣に立った日、というのは「ラブライブ!」シリーズにおいて大きな一歩になったと思えた。


まぁ実際のところは難しいこと考えずに
えみつんのことを「新田さん」呼びしてるあんちゃん尊い
とか
えみつんとあんちゃんで L L やってるのクソエモい
とか思ってたオタクだったわけなのですが。

 

うん、まぁ思うところは色々あるけどやっぱり好きだよ。「ラブライブ!」は。
どこかの誰かに思いは受け継がれるって話は好きだからね。
今回はAqoursってスクールアイドルがピックアップされただけでμ'sの想いはあのライブを見た全ての人に繋がっている。それってとても素敵なことだよね。

 

散々書いたけど結局これって自分の中でこうであって欲しいって思って書いたのは間違ってないんで意見が食い違うことはまぁ仕方ないよねと思ってます。